35. Self-scorn
今更ながら、コニーは警官の連絡先を燃やしてしまったことを後悔した。今こそ必要な時だと言うのに―キットがいつ報復の為にやって来るのか分からない。
「おい、アンディ・・・」彼はそこまで言いかけたものの、続きを飲み込んだ。アンディはもう死んでいる。キットに殺されたのだ。
もう使える奴は残っていない。コニーはそう直感した。彼はソファの下に隠しておいた拳銃を取り出し、しばしそれを眺めた。普段は携帯していない。職務質
問に出くわしたら厄介だからだ。バーグマン・ファミリーが警察の厄介になったことはそう多くない。目立った活動をしていないと言うのもあるが、それより
も、コニーが部下に指導を徹底していた―警官とはなるべく関わるな、相手にするな、そして殺すな。
コニーは素早く拳銃の具合を確かめた。多分これでキットを撃つことになるだろう。彼は部屋の外に出て、見張りを続けていた部下に言った。「出かける。警
官が来たら留めておけ」
「ミスタ・バーグマン、どこへお出かけですか?」
「近くだ」
通りを歩いているうちに、コニーは知らず苦笑していた。俺はどうしてわざわざ一人になって、キットを待ち構えているのだろう?」
「クリストファー、お前をもっと小さいうちに殺しとけば良かったんだがな」彼は呟いた。「そうしなかった俺が馬鹿だった」
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